祝祭音楽劇 トゥーランドット

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祝祭音楽劇 トゥーランドットうみのめぐみ

「祝祭音楽劇 トゥーランドット」
赤坂ACTシアター
2008年4月8日 19時開演
 宮本亜門演出、久石譲音楽、ワダエミ衣装と話題の舞台。誰が目当てというわけではなかったんだけど(強いて言えば衣装?)、なんとなく行ってきました。
 赤坂ACTシアターのこけら落とし公演ということで、どっちかというと劇場に興味があったのかも。
 なのでとりあえず感じた劇場のこと。
 椅子も悪くないし傾斜も見やすいんだけど足下狭すぎじゃないですか? 今回は端に近かったから休憩時間とかよかったけど、真ん中の方には座りたくないなあなどと思ってしまいました。それってどうなの。
 それと気になったのが、劇場エントランスが2階になっていて階段を上がらなければ入れないこと。赤坂駅からすぐなのは便利でいいんだけど、地下鉄の改札階からだと2階分近いの高さを上がらないといけないんじゃないかな? 健康ならゆるい階段だからなんてことないんだけど、足の悪い人には不便そうだなと思いました。それとも私が気づかなかっただけでエスカレーターあったのかしら? あと今日は雨模様だったんだけど、この距離なのに濡れるのか……とか。そういや傘が前の座席の隙間に落下したんだけど、大きく動けないから周りがいなくなるまで取れなかったっけ。
 本編のこと。以下ネタバレ。


 ぶっちゃけてしまえばイマイチ。
 冷酷な女王、放浪の王子、運命の出会い、秘めた愛、とネタだけ見れば美味しそうなんだけどなあ。
 求婚する王子たちを次々と処刑する冷酷な女王トゥーランドットと国を追われた王子カラフが惹かれ合ったことや、女王を愛しながら最後は女王に反旗を翻すワン将軍の心中や、処刑をおもしろおかしくはやし立てながら見ていた病んだ国民たちがワン将軍のクーデターに立ち向かう心境の変化といった肝心な部分がもっと丁寧に描いてほしかった。
 タイトルロールのトゥーランドット自身がきちんと描かれていない感じで、なんだか結局将軍に印象操作されてただけの父親の愛が欲しかった女の子になりさがってますよ。もっとかっこいい女王様を期待してたんだけどなあ。
 納得できたのはカラフを密か(?)に想いカラフのためだけに動く付き人のリューの一途さと、ワン将軍に拾われて将軍への恐怖と思慕で揺れる宦官のミンくらいか。
 そういえば台詞回しもちょっと気になった。ベタとか古くさいというより、だ…ださい……?
 リューがミンに「今度生まれるときは宦官なんかになっちゃだめよ!」というような台詞を言ったときにはさすがにガクゥッとなりましたよ。そこはベタでいいから幸せに~とかそっち方面だろ。よりによってピンポイントな身分を指定するかあ?
 あとこれは個人的な趣味か観る位置のせいかもしれないけど殺陣があまりかっこいいと思えなくて残念。形を変える狭い壇上の舞台装置の上を走り回ってるのはすごいと思うんだけど、止めとか流しとかいまいち迫力に欠けてる感じ。
 それから音楽劇ってこれ歌うのね、と。えーと、歌が本職の人がほとんどいなくても歌っちゃうの?? でも、岸谷五朗はいい声してんなーとか安倍なつみは聴きやすくてうまいなーとか。でもでもトゥーランドット役のアーメイは台湾の方だそうだけど、どうしても日本語が片言なので違和感がずっとぬぐえなかったなーとか。話題作りなのかもしれないけどここは日本人の方がよかったんじゃないかなあ。歌ってるときはいいんだけど、普通の台詞の時はハラハラしてしまって。脳内でこの姫は国外に人質に出されてたから片言なんだと必死に言い聞かせてしまった。
 そうそう。オケはちゃんとピットがある生オケで豪華でした。
 最後、悪役将軍を倒して(女王は長年支えてくれた将軍が倒れたことにはあまり感慨もなく)、王子と愛を確認しあったまではいいけど、犠牲が出すぎたから一緒にいられないってなんですか? 王子。そこは犠牲をいっぱい出したからこそその命に報いるために一緒にがんばろうじゃないのか。んでもって女王は私にはこの国があるわ! ってキャリアウーマン宣言ですよ。
 まあ王子は慰霊の旅に出たんだろうとか思ったら、なんでやっとこ復興した国にのこのこ帰ってくるんですか。何のこのこそれまで1人で苦労した女王の前に顔出してるんですか。何2人して手を差し出しあってるんですか! 幕降りた裏で王子は殴られていればいいと思うよ。
 あーでも国のイメージカラーが最初の冷たい青い衣装から、みんなで力を合わせて国を復興させて迎えるエンディングでの赤い衣装になるのはわかりやすくていいなあ。わかりやすいってことはベタな演出なのかも知れないけど、やっぱり色彩が訴える影響って大きいから。
 とまあなんか文句ばっかりですね。
 鳴り物入りだったから期待しすぎたのか。まあなんだ、チケットも高いしね。
 とりあえず高級食材を集めたからって調理法がよくなければ美味しくならないってことで。学習。

鑑賞|2008年4月8日(火)23:12|C&T(0)

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